市原市は2026年9月11日、令和8年8月千葉豪雨で被災した家屋の公費解体・撤去を実施すると発表しました。対象は罹災証明書などで「全壊」と判定された家屋で、9月11日時点の対象は5件です。
市が解体・撤去するほかに、所有者が自分の費用で解体した場合も、その費用が償還されます。すでに壊してしまった人にも道が残っています。
この記事は2026年9月12日時点の情報です。市原市が9月11日に配信したプレスリリース「令和8年8月千葉豪雨による損壊家屋等の公費解体・撤去を実施」(PDF)を直接読んでまとめています。

対象は「全壊」と判定された家屋だけです
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 罹災証明書等により「全壊」と判定された家屋 |
| 対象件数 | 5件(令和8年9月11日時点) |
| 市がやること | 所有者等の意向を確認したうえで、市が損壊家屋等を解体・撤去 |
| 自分で壊した場合 | 所有者等が自らの費用で解体・撤去したときは、その費用を償還 |
| 相談窓口 | 市原市役所 第2庁舎3階 資源循環推進課 |
| 受付時間 | 平日9時〜16時30分 |
| 問い合わせ | 環境部 資源循環推進課 0436-23-9857 |
半壊や一部損壊は、このプレスリリースの対象に入っていません。書かれているのは「全壊」だけです。

「5件」という数は、市原の被害の形を表しています
市原市が9月11日時点で全壊と判定しているのは5件です。8月の豪雨で市内が広く浸水したことを思うと、少なく感じる数字かもしれません。
これは「被害が小さかった」という意味ではありません。罹災証明の判定は全壊・大規模半壊・中規模半壊・半壊・準半壊・一部損壊と段階が分かれていて、公費解体の対象になるのは、そのいちばん上だけだからです。
そして5件という数は、これから増える可能性があります。プレスリリースには「令和8年9月11日時点」と書かれています。罹災証明の申請や再調査が進めば、判定が変わることがあります。
9月1日の資料では「全壊4件」でした。9月11日に5件になっています
市原市は9月3日に、被害と対応の状況をまとめた資料を配信しています。そこには9月1日8時時点の住家被害が載っていて、全壊は4件でした。
| 区分 | 件数 | 内訳 |
|---|---|---|
| 全壊 | 4件 | 土砂災害3件、床上浸水1件 |
| 半壊 | 332件 | 床上浸水332件(大規模半壊・中規模半壊・半壊が対象) |
| 一部破損 | 45件 | 雨漏りなどの軽微な被害(準半壊・準半壊に至らないが対象) |
| 床上浸水 | 389件 | ― |
| 床下浸水 | 283件 | ― |
| 土砂災害 | 343件 | 住家被害(全壊3件)を含む |
9月11日のプレスリリースでは、公費解体の対象となる全壊家屋は5件とされています。9月1日から9月11日のあいだに1件増えたことになります。
増えた理由は、どちらの資料にも書かれていません。罹災証明の判定は現場調査にもとづくので、調査や再調査が進めば動きます。この記事では、増えた理由は確認できていません。
「一部費用償還」と「その費用を償還」で、書き方が変わっています
ここは自分で壊した人にとって、いちばん大きいところです。2つの資料で書き方が違います。
| いつの資料 | 自分で壊した場合の書き方 |
|---|---|
| 9月1日8時時点(9月3日配信) | 「所有者等が自ら撤去した場合、一部費用償還等の支援」 |
| 9月11日(プレスリリース) | 「所有者等が自らの費用で解体・撤去を行う場合、その費用を償還します」 |
9月1日の資料には「一部」が付いていて、9月11日のプレスリリースには付いていません。
全額が戻るのか、一部なのかは、この2つを読んだだけでは決められません。表現が変わったのか、9月11日のほうが短くまとめただけなのかも分かりません。この記事では確認できていません。
すでに自分で壊した人、これから壊す人は、ここを必ず窓口で聞いてください。資源循環推進課(0436-23-9857)です。「いくら戻るか」は、金額そのものの話です。
「土砂崩れに伴う」という限定が、外れているように見えます
もう1か所、書き方が変わっています。
| いつの資料 | 支援の名前・対象の書き方 |
|---|---|
| 9月1日8時時点 | 「土砂崩れに伴う家屋損壊への支援」/「罹災証明で『全壊』の被災家屋について」 |
| 9月11日 | 「損壊家屋等の公費解体・撤去」/「罹災証明書等により『全壊』と判定された家屋」 |
9月1日の資料では「土砂崩れに伴う」と付いていました。9月11日のプレスリリースには、その限定がありません。
全壊4件の内訳は、土砂災害が3件、床上浸水が1件です。「土砂崩れに伴う」を文字どおり読むと、床上浸水で全壊になった1件が外れることになります。
9月11日の書き方なら、その1件も入ります。ただし限定が外れたのか、書き方を短くしただけなのかは、この記事では確認できていません。床上浸水で全壊と判定されている場合は、窓口で確かめてください。
罹災証明は、9月1日時点で720件が発行されています
市原市の罹災証明は8月14日から受け付けが始まりました。9月1日8時時点の状況はこうです。
| 項目 | 件数 |
|---|---|
| 申請者数 | 1,280人(罹災証明・被災証明の両方を申請した人を含む) |
| 罹災証明書 | 申請816件/発行720件(実施率88.2%) |
| 被災証明書 | 申請888件/発行799件(実施率90.0%) |
| 現場調査 | 500件(要調査509件・実施率98.2%) |
罹災証明は住んでいる家の被害の程度を証明するもので、被災証明は店舗・事務所・車・家財・土地など住家以外が対象です。公費解体で必要になるのは罹災証明のほうです。
まだ申請していない場合は、まず罹災証明からです。判定がないと、全壊かどうかが決まりません。
いちばん大事なのは、壊す前に市へ相談することです
プレスリリースには、市がやることがこう書かれています。
所有者等の意向を確認した上で、市が損壊家屋等を解体・撤去します。
「意向を確認した上で」が先にあります。市が勝手に壊すことはありませんし、逆に言えば、市に意向を伝えるところから始まります。
自分で壊した場合の償還も用意されています。
所有者等が自らの費用で解体・撤去を行う場合、その費用を償還します。
ただし、償還の手続きや必要な書類については、このプレスリリースには書かれていません。領収書や契約書、工事前後の写真が要る可能性がありますが、この記事では確認できていません。
これから業者に頼むつもりなら、先に資源循環推進課(0436-23-9857)へ電話してください。市原市では今年の豪雨で、住宅の応急修理について「先に業者へ支払うと対象外になる」制度がすでに動いています。公費解体が同じ扱いかどうかは書かれていませんが、順番を確かめてから動くほうが確実です。
→ 被災した家の修理費は最大757,000円まで公費|先に業者に払うと対象外、市原の申請の順番
申請の期間は、まだ示されていません
プレスリリースには、こう書かれています。
申請手続きや申請期間等の詳細については、市から対象となる所有者等へ案内します。
つまり、いま自分で申請書を探しに行く必要はありません。全壊と判定されている場合は、市から案内が届きます。
逆に、案内が届かないまま日が過ぎるのが不安な場合は、窓口で自分の判定を確かめられます。市原市役所第2庁舎3階の資源循環推進課、平日9時から16時30分までです。
罹災証明がまだの人は、先にそちらです
公費解体の対象は「罹災証明書等により全壊と判定された家屋」です。罹災証明を取っていないと、判定そのものがありません。
市原市の罹災証明は、市役所第2庁舎で受け付けています。8月に設けられていた臨時窓口は8月28日で終わり、通常の窓口に戻っています。
→ 市原市の罹災証明はいま第2庁舎で受付|臨時窓口は8/28で終了、災害ごみの減免は証明が原則必要
罹災証明は、公費解体以外にも使えます。市原市では学童保育の利用料が減免される制度も動いていて、こちらは全壊で全額、半壊で半額です。全壊でなくても使える支援があります。
→ 市原市の学童保育、8月豪雨の罹災証明で利用料減免|全壊は全額・半壊は半額、9月〜2月の6カ月間
いま何をすればいいか、順番にすると4つです
2つの資料を読むと、動く順番が決まります。
| 順番 | やること | どこで |
|---|---|---|
| 1 | 罹災証明を申請する(まだの場合) | 市原市役所 第2庁舎。8月14日から受付が続いています |
| 2 | 判定を確かめる | 全壊かどうかで、使える制度が変わります |
| 3 | 壊す前に相談する | 第2庁舎3階 資源循環推進課(0436-23-9857)平日9時〜16時30分 |
| 4 | 市からの案内を待つ | 申請手続きと期間は、市から対象者へ案内されます |
3番を飛ばさないでください。すでに自分で壊した場合も償還の対象になりますが、その手続きや必要書類は公表されていません。これから壊すなら、先に相談したほうが確実です。
罹災証明の発行は9月1日時点で720件、実施率88.2%まで進んでいます。申請から発行までの待ち時間は、8月の混雑していた頃より短くなっているとみられます。
この記事で確認できていないこと
- 申請の期間 ― プレスリリースに記載がなく、市から対象者へ案内されるとされています
- 償還に必要な書類 ― 領収書や写真が要るかどうかは書かれていません
- すでに解体を終えた人の期限 ― いつまでに申し出れば償還されるかは記載がありません
- 家屋以外(物置・車庫など)が「損壊家屋等」に含まれるか ― 「等」の範囲は書かれていません
- 内房のほかの市の扱い ― 木更津・君津・富津・袖ケ浦で同じ制度が動いているかは、この記事では確認できていません
出典
- 市原市プレスリリース「令和8年8月千葉豪雨による損壊家屋等の公費解体・撤去を実施」(PDF)(配信日2026年9月11日、環境部 資源循環推進課)
- 市原市「令和8年8月千葉豪雨の本市における被害・対応状況について【令和8年9月1日8時00分時点】」(PDF)(被害の件数・罹災証明の発行状況・今後予定している被災者支援)
- 市原市公式サイト「令和8年9月プレスリリース」(2026年9月11日更新、企画部 シティプロモーション推進課)
制度の内容は変わることがあります。手続きの前に、資源循環推進課(0436-23-9857)で最新の扱いを確認してください。












