鴨川市清澄にある「清澄寺(せいちょうじ)」は、日蓮宗の大本山であり、日蓮聖人が初めて「南無妙法蓮華経」の題目を唱えた立教開宗の聖地として知られています。境内には樹齢約800年、高さ約47メートルの国指定天然記念物「千年杉」も立っています。
この記事では、拝観料金・駐車場・アクセスと、清澄寺が辿った宗派の変遷、立教開宗の逸話をまとめました。所在地は千葉県鴨川市清澄322-1です。
拝観料金・営業時間
鴨川市公式・千葉県公式観光サイト「ちば観光ナビ」によると、境内は宝物殿を除いて拝観無料です。宝物殿は大人300円(団体270円)、中学生以上100円(団体90円)です。開堂・閉堂時間は9:30〜16:00ですが、境内自体は閉門しないため、開堂前・閉堂後の参拝も可能です。定休日の記載はなく、年中参拝できます(ちば観光ナビ、2026年8月27日時点)。

1200年を超える宗派の変遷
清澄寺は、伝承によると771年(宝亀2年)に不思議法師という僧が虚空蔵菩薩を祀って開山したとされています。もともとは特定の宗派に属さない山岳信仰的な始まりでしたが、836年(承和3年)に慈覚大師円仁が訪れて再興し、天台宗の寺院となりました。
その後、1618年(元和4年)に真言宗へ改宗し、さらに1949年(昭和24年)には日蓮宗へ改宗して現在に至っています。771年の開山から数えると、2026年で1255年の歴史を持つ計算になります。天台宗・真言宗・日蓮宗と、宗派を変えながらも山そのものへの信仰は途切れることなく続いてきたという、珍しい成り立ちを持つ寺院です。
12歳で登った少年期の修行
日蓮聖人(幼名・善日麿)は1233年、12歳のときに清澄寺に登り、道善房を師匠として学び始めました。1237年(嘉禎3年)、16歳で道善房のもとで出家し、法名を「是聖房蓮長」と名乗りました。清澄寺に安置された虚空蔵菩薩に「日本第一の智者となし給え」と祈願し、智慧の宝珠を授かったという体験も伝えられています。
その後、約20年にわたって各地で仏教の研究を重ね、数ある経典の中で法華経こそが最高の教えであるという確信に至りました。12歳で登った山へ戻り、その結論を初めて世に示したのが、次に触れる旭が森での出来事です。
日蓮聖人が題目を唱えた立教開宗の地
1253年(建長5年)4月28日、清澄寺での修行を終え約20年ぶりに帰山した日蓮は、境内の「旭が森」で太平洋から昇る朝日に向かい、初めて「南無妙法蓮華経」の題目を唱えました。この出来事が、日蓮宗における立教開宗として位置づけられています。
旭が森は現在も参拝でき、日蓮聖人が実際に朝日を拝んだとされる場所に立つことができます。一人の僧が朝日に向かって唱えた言葉が、後に一つの宗派として広がっていった始まりの場所です。

樹齢約800年の千年杉
境内に立つ「千年杉」は、高さ約47メートル、幹周り約15メートル、樹齢約800年とされる巨木です。1924年(大正13年)に国の天然記念物に指定されました。日蓮聖人が唱えた題目と同じく、800年近い時間をこの山で過ごしてきた木ということになります。
幹周り約15メートルという太さは、大人が両手を広げて何人も並ばないと囲めない規模です。1924年の指定から2026年で102年が経ちますが、その間も変わらず境内に立ち続けてきました。杉の巨木としては全国でも指折りの大きさとされ、参拝と合わせて見上げる価値のある存在です。
アクセス
電車の場合、JR外房線「安房天津」駅からのアクセスになりますが、日東交通の登山バスは2024年3月末で休止されています。現在は鴨川市コミュニティバス「清澄ルート」が運行しており、天津駅前から清澄寺まで約12分です。清澄寺の公式サイトでも、電車で訪れる場合はタクシーの利用が案内されています。JR外房線「安房小湊」駅からは車で約20分です。車の場合、館山自動車道「君津」インターチェンジから房総スカイライン・鴨川有料道路経由で清澄ラインを利用します。
駐車場
県道81号から清澄寺へ向かう途中、左側にある清澄第1・第2駐車場(市営)を利用します。合計136台分、無料で通年利用できます。無人管理のため係員は常駐していません。大型バスの駐車枠があるとする情報源もありますが、2026年8月27日時点で鴨川市公式サイトでの直接確認はできていません。境内に直接乗り入れることはできない点に注意してください。
よくある質問
荒天時でも参拝できますか?
山中の寺院のため、雨天時は石段や参道が滑りやすくなることがあります。台風など荒天時は無理をせず、訪問日を調整することをおすすめします。房総スカイラインなど山間部の道路は、強風・積雪時に通行規制がかかることもあるため、訪問前に道路状況もあわせて確認しておくと安心です。
旭が森まではどれくらい歩きますか?
境内から旭が森までの具体的な徒歩時間については2026年8月27日時点で確認できていません。訪問時は境内の案内表示に従って進むことをおすすめします。
宝物殿の見学時間はどれくらいですか?
展示内容や規模によって見学時間は変わりますが、開堂時間の9:30〜16:00の間で余裕を持って計画するとよいでしょう。閉堂の16:00ぎりぎりに到着すると駆け足の見学になってしまうため、15:00頃までには境内に着くようにすると落ち着いて回れます。
混雑を避けるコツはありますか?
山中の寺院のため、休日の昼前後は駐車場が混み合うことがあります。136台分の駐車場があるとはいえ、初詣や行事の日は満車になることもあるため、開堂直後の9:30頃や平日の訪問がおすすめです。
子供連れでも参拝できますか?
境内は山中にあり、石段や坂道もあるため、小さな子供連れの場合は歩きやすい靴での訪問をおすすめします。千年杉など巨木を見る散策は、自然に触れる体験としても楽しめます。
御朱印はいただけますか?
日蓮宗の大本山として、御朱印の授与を行っている寺院です。受付時間や種類の詳細については2026年8月27日時点で確認できていないため、訪問前に公式サイトや電話で確認することをおすすめします。
まとめ
清澄寺は、771年の開山から天台宗・真言宗・日蓮宗と宗派を変えながら1250年以上続いてきた古刹です。1253年に日蓮聖人が旭が森で初めて題目を唱えた立教開宗の聖地として、日蓮宗における特別な位置を占めています。
境内の拝観は宝物殿を除いて無料、駐車場は136台分が無料で利用できます。樹齢約800年の千年杉とあわせて、房総の自然と1200年を超える宗教史の両方に触れられる場所です。
鴨川市内には大本山誕生寺や仁右衛門島など、日蓮聖人ゆかりの見どころも点在しています。誕生寺は日蓮聖人が生まれた場所、清澄寺は少年期に修行し立教開宗を果たした場所と、聖人の人生の異なる時期を辿れる組み合わせです。あわせて巡るプランもおすすめです。
南房総版では、館山・勝浦を中心に南房総市・鴨川市・鋸南町のイベントや店舗情報を今後も取り上げていきます。あわせて鴨川エリアの記事一覧もチェックしてみてください。訪問前には最新の拝観情報を公式サイトで確認することをおすすめします。

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