木更津沖の干潟は夜のカニ採りが禁止中|9/1〜11/30は17時〜翌5時、たも網も対象です

ガザミの標本。木更津沖の干潟は2026年9月1日から11月30日まで夜間のカニ採りが禁止

2026年9月1日から11月30日まで、木更津沖の干潟で夜間のカニ採りが禁止になりました。

対象はガザミ・タイワンガザミ・イシガニ・ノコギリガザミの4種。時間は午後5時から翌朝5時までです。

たも網ですくうのも禁止です。千葉県では本来、たも網は遊漁で使ってよい道具として認められています。それでもこの区域のこの時間帯では採れません。

目次

禁止されたのは、いつ・どこで・何ですか

項目内容
対象の生き物がざみ類4種(ガザミ・タイワンガザミ・イシガニ・ノコギリガザミ)
禁止の期間2026年9月1日〜11月30日
禁止の時間帯午後5時〜翌午前5時(夜間)
禁止の区域共同漁業権共第2号・共第3号(令和5年9月1日免許)の漁場の区域=木更津沖の干潟
根拠千葉海区漁業調整委員会指示第253号(令和8年8月7日発出)

指示が出たのは2026年8月7日、効き始めたのが9月1日です。去年まではこの規制はありませんでした。

禁止されるのは午後5時から翌午前5時まで。午前5時から午後5時はこの指示の対象外
禁止は夜だけです。ただし昼が自由という意味ではありません

区域はアウトレットの沖から小櫃川の河口までです

県が公表している区域図を見ると、禁止区域は東京湾に張り出した干潟の一帯です。目印になる場所で言うと、こうなります。

陸側の目印位置関係
三井アウトレットパーク木更津区域はこの沖側
金田インターチェンジ区域はこの沖側
小櫃川の河口区域の南の端
袖ケ浦市の埋立地区域の北〜東の端
海ほたる区域の北西(区域の外だが、こちらは別の禁漁区)

木更津港や富津岬は、この区域には入っていません。区域は木更津市の北部から袖ケ浦市の南部にかけての海域です。

正確な範囲は県の区域図で確認してください。共同漁業権の漁場の境界は、陸の地図では線が引きにくい場所にあります。

なぜ禁止になったのですか

千葉県は理由を2つ挙げています。

理由県の説明
漁業権の管理に支障遊漁者が入っている干潟は地元漁協が管理している漁業権漁場で、管理に支障が生じている
資源の保護がざみ類の資源保護上も懸念がある

県の説明によると、令和5年(2023年)以降、主に秋の夜間の干潮時に木更津沖の干潟に入り、たも網などでがざみ類を採る人が急増したとのことです。

3年かけて増え続けた結果、規制になったという経緯です。

周知のチラシは4か国語で作られています

県が用意した周知チラシは日本語・英語・中国語・ベトナム語の4種類です。委員会指示の周知でこれだけの言語をそろえるのは多い方です。

違反するとどうなりますか

この指示に違反しても、それだけで即座に罰金になるわけではありません。ただしそこで終わりでもありません。

漁業調整委員会の指示は、次の順で効き目を持ちます。

段階何が起きるか
1委員会が指示を出す(指示そのものには罰則の定めがない
2指示に従わない人がいると、委員会の申請を受けて知事が「指示に従え」と命令を出す
3その知事命令に違反すると、漁業法第191条により1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

「罰則がないから守らなくていい」ではありません。指示を無視して続ければ、名指しの命令が出て、そこからは刑事罰の対象になります。

委員会指示は3段階。知事命令に違反すると漁業法第191条で1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
指示そのものに罰則はありません。無視して続けた場合の話です

漁業権を侵害した場合は別の罰則があります

この干潟は共同漁業権が設定された漁場です。漁業権の対象になっている生き物を採ると、がざみ類の指示とは別に、漁業権侵害として100万円以下の罰金の対象になります。

水産庁の資料によると、この罰金額は令和2年12月1日の改正で20万円から100万円に引き上げられました

採ってはいけないものは、ほかにもあります

がざみ類の話とは別に、千葉県の海面には元からルールがあります。

対象扱い罰則
アワビ・ナマコ・シラスウナギ特定水産動植物。漁業権の区域外でも採捕禁止3年以下の拘禁刑または3,000万円以下の罰金
アワビ・サザエ・イセエビ・ハマグリ・アサリなど漁業権の対象。権利のない人は採れない100万円以下の罰金

3,000万円は密漁の組織を想定した額で、遊びで拾った1個にいきなりこれが科されるという話ではありません。ただし採ってはいけないものであることに変わりはありません。

海ほたるの周りは、全部が禁漁区です

木更津人工島「海ほたる」の周辺海域は禁漁区です。漁業・遊漁のどちらも、すべての水産動植物の採捕が禁止されています。

項目内容
根拠一都二県連合海区漁業調整委員会指示
期間令和7年3月1日〜令和9年(2027年)2月28日
対象すべての水産動植物(魚も含む)
ほかに禁止されることこの禁漁区への遊漁の案内(船で客を案内して採らせること)

木更津市は理由を「海ほたるの周囲は緩やかな斜面となっており、魚類の産卵や稚魚の生育に適している」ため、繁殖の保護を図るものと説明しています。

一都二県(東京・千葉・神奈川)の連合指示なので、神奈川県側から船を出しても同じです。

使っていい道具と、使えない道具があります

千葉県の海面では、遊漁で使える漁具・漁法が決まっています。

扱い道具・漁法
使える竿釣・手釣/たも網・すくい式さ手網/投網(船から使うのは禁止)/くまで・移植ごて(柄の長さ50cm以内)/徒手採捕(手で採る)
使えないいそがね/集魚灯/かに網

「かに網」は使えません。がざみ類を狙う道具として思い浮かぶものですが、千葉県の海面では遊漁に使えない漁具です。

たも網は使える道具です。今回の指示は、その使える道具についても、この区域のこの時間帯では採捕そのものを禁止しています。

まき餌釣りの禁止区域に内房は入っていません

千葉県では船からのまき餌釣りが禁止されている区域がありますが、鴨川地先・勝浦〜御宿地先・銚子地先の3か所で、いずれも外房・北総側です。内房は対象外です。

昼間なら採っていいのですか

指示の条文で禁止されているのは、時間帯を区切ったうえでの採捕です。県が公表している指示第253号の条文は、時間をこう書いています。

午前0時から午前5時まで及び午後5時から翌午前0時まで

ふたつに分けて書かれていますが、つないで読めば午後5時から翌午前5時までの連続した12時間です。分けてあるのは、9月1日は0時から、11月30日は24時までで区切るためです。

午前5時から午後5時までは、この指示による禁止の対象ではありません。ただし昼間なら自由という意味ではありません。ここは共同漁業権の漁場なので、漁業権の対象になっている生き物は昼でも採れません。

この禁止が当てはまらない人もいます

指示には適用除外が3つ書かれています。

適用されない場合
漁業法第57条第1項の千葉県知事の許可を受けた人が、その許可に基づいて漁業を営む場合
区域内に設定されている共同漁業権の組合員行使権を持つ人が、その権利に基づいて漁業を営む場合
試験研究機関が試験研究のために採捕する場合

いずれも漁業者と研究機関の話です。遊漁で入る人に当てはまる除外はありません。

内房で釣りができる場所

採ってはいけない場所の話が続きましたが、釣り自体が禁止されたわけではありません。料金を払って入る施設もあります。

施設料金・条件
市原市海づり公園一般460円/高齢者230円。7〜9月は17時〜18時30分が半額
富津みなと公園無料。駐車場は普通車416台・大型車15台・障害者用6台

料金は2026年9月時点のものです。詳細は内房の海づり施設の記事にまとめています。

この記事で確認できなかったこと

  • 共同漁業権共第2号・共第3号の正確な境界。県の区域図で大まかな範囲は分かりますが、緯度経度による境界の告示は確認していません。区域の縁で釣る場合は、千葉海区漁業調整委員会事務局(043-223-3745)へ確認してください
  • がざみ類が共同漁業権の対象種に含まれるかどうか。今回の指示は漁業権とは別の枠組みで出されています。漁業権侵害にも当たるかは確認できませんでした
  • 富津漁港・袖ケ浦海浜公園の釣りの可否。釣り情報サイトには「立入禁止」「釣り禁止」と書かれていますが、いつから・どの範囲かを一次資料で確認できませんでした(袖ケ浦海浜公園の公式サイトは2026年9月2日時点でメンテナンス中)。現地の掲示に従ってください
  • 過去にこの指示違反で知事命令が出た例があるか。指示は2026年8月7日に出たばかりです
  • 富津みなと公園の開園時間と釣りのルール。管理者(公益財団法人 富津市施設利用振興公社)のページに釣りの記載はありません
  • 木更津港富津ふ頭進入路の現況。令和2年8月6日から港湾関係者以外の車両の侵入が禁止されていますが、その後の変更は確認していません

内容は2026年9月2日時点で千葉県・木更津市・水産庁が公表している資料によります。
規制は変わります。入る前に最新の情報を確認してください。

問い合わせ先

用件窓口電話
がざみ類の指示・区域千葉海区漁業調整委員会事務局043-223-3745
遊漁のルール全般千葉県農林水産部水産局水産課043-223-3042
木更津市内の遊漁木更津市 経済部農林水産課 水産係0438-23-8454
木更津港の港湾区域千葉県 木更津港湾事務所0438-25-5141

出典

あわせて読みたい

ガザミの標本。木更津沖の干潟は2026年9月1日から11月30日まで夜間のカニ採りが禁止

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次