久留里線の平山・上総松丘・上総亀山は2027年4月で廃止|代替バスは13往復・200円



JR久留里線の久留里駅〜上総亀山駅の9.6kmが、2027年4月1日で廃止されます。JR東日本が2026年3月9日に鉄道事業廃止を国土交通大臣へ届け出て、日付が確定しました。

無くなるのは平山・上総松丘・上総亀山の3駅です。久留里駅から先が線路ごと無くなり、代わりに1日13往復のバスが2027年3月25日から走ります。

木更津駅〜久留里駅の区間は残ります。小櫃駅や馬来田駅を使っている人には影響がありません。この記事では、廃止される区間・数字・代替バスの条件・いつまで乗れるのかを整理します。

久留里線で廃止される区間と3駅
久留里から先の9.6kmが廃止。平山・上総松丘・上総亀山の3駅が無くなる
目次

無くなるのは平山・上総松丘・上総亀山の3駅

久留里線は木更津駅から上総亀山駅までの32.2kmです。そのうち久留里駅(木更津から22.6km)より先が廃止対象になります。

木更津からの距離2027年4月以降
久留里22.6km存続(ここが終点になる)
平山25.7km廃止
上総松丘28.3km廃止
上総亀山32.2km廃止

この3駅は1936年(昭和11年)3月25日に延伸されたときに開業しています。代替バスの運行開始日が2027年3月25日なので、開業から91年後の同じ日付で切り替わることになります。

平山駅の周辺には、創業90年を超える志保沢商店があります。駅の開業とほぼ同じ時期から続いている店です。

写真の出典: 上総亀山駅(2025年9月13日撮影)/ 撮影 くろふね / ライセンス CC BY 4.0アイキャッチの原典駅舎写真の原典(Wikimedia Commons)

上総亀山駅の駅舎(2025年9月)
廃止対象の終点・上総亀山駅の駅舎(2025年9月13日撮影)。写真: くろふね / Wikimedia Commons(CC BY 4.0)

利用は増えていた。それでも100円稼ぐのに6,694円かかる

廃止の理由は利用の少なさです。ただし数字を並べると、単純に「減り続けたから」ではありません。

久留里〜上総亀山の平均通過人員と営業係数の推移
直近3年で利用は増えたが、100円稼ぐのに6,694円かかる状態が続いている
2021年度2024年度
平均通過人員55人/日76人/日
営業係数19,1106,694

直近3年で利用は増えています。55人から76人へ、営業係数(100円の収入を得るのにかかる費用)も19,110円から6,694円へ改善しました。

それでも100円稼ぐのに6,694円かかる状態です。2024年度の76人/日という数字は関東地方のJRで最も少ない水準にあたります。

JR発足時からは約9割減っている

長い目で見ると減り方は大きいものです。千葉県の検討会にJR東日本千葉支社が出した資料では、久留里〜上総亀山の平均通過人員は1987年のJR発足時が737人/日でした。2021年度の55人は、そこから約9割減にあたります。

久留里線全線(木更津〜上総亀山)で見ても、3,126人/日から782人/日へ約7割減っています。

沿線の人口見通しも判断材料になっている

同じ資料には、君津市の生産年齢人口(15〜64歳)の推計も載っています。2020年を100%とすると、2045年には62%になる見通しです。千葉県全体は78%、全国は75%なので、君津市の減り方はそれより急です。

通勤・通学が主な利用なので、この先さらに減ると見込まれています。

代替バスは1日13往復・200円。鉄道より本数は増える

廃止後は君津市が運行主体になり、バス事業者へ委託する形になります。

運行開始2027年3月25日(廃止の1週間前)
本数1日13往復
運賃200円(65歳未満の大人)
区間「亀山やすらぎ館」(上総亀山駅の近く)と久留里駅などを結ぶ
運行主体君津市(バス事業者へ委託)
承認2026年6月30日、君津市の地域公共交通会議が運行計画を承認

本数は鉄道より多くなる

千葉県の検討会資料によると、久留里〜上総亀山の列車は下り3本・上り3本でした。木更津から直通する列車も下り5本・上り6本です。

代替バスの13往復は、この本数を上回ります。鉄道が無くなることで移動できる回数が減るわけではない、という設計になっています。

バスの終点にあたる亀山やすらぎ館は、亀山湖畔にある施設です。ダムカレーやいのししかつが名物で、上総亀山駅から歩ける距離にあります。

写真の出典: 上総亀山駅(2025年9月13日撮影)/ 撮影 くろふね / ライセンス CC BY 4.0アイキャッチの原典駅舎写真の原典(Wikimedia Commons)

費用はJR東日本が18年分を出す

バスの運行費用はJR東日本が18年分として20億円を2026年6月に拠出しました。君津市は専用の基金を設けて管理しています。

つまり2027年から18年間は、この20億円でバスが走るという前提です。19年目以降どうなるかは、現時点では決まっていません。

木更津〜久留里は残る。Suicaも入る

誤解されやすい点ですが、久留里線そのものが無くなるわけではありません。

木更津〜久留里(22.6km)存続。2021年度の平均通過人員は1,091人/日
久留里〜上総亀山(9.6km)2027年4月1日で廃止

残る区間には2027年春からSuicaが導入される予定です。現在の久留里線は交通系ICカードが使えませんが、それが変わります。

木更津・袖ケ浦・君津にまたがる祇園・上総清川・東清川・横田・東横田・馬来田・下郡・小櫃・俵田・久留里の各駅は、これまでどおり使えます。

9月20日に小櫃地区でふるさと祭りと花火大会があります。小櫃駅は存続する区間にあるので、廃止の影響を受けません。ただし久留里線はもともと本数が少ないので、行き帰りの時刻は先に調べておいたほうが確実です。

写真の出典: 上総亀山駅(2025年9月13日撮影)/ 撮影 くろふね / ライセンス CC BY 4.0アイキャッチの原典駅舎写真の原典(Wikimedia Commons)

乗れるのはあと何か月か

廃止は2027年4月1日なので、鉄道として乗れるのは2027年3月31日までです。【2026年9月9日訂正】2026年9月9日時点で、残りは約7か月です(以前の記載「約19か月」は計算の誤りでした)。

ただし代替バスの運行は3月25日に始まります。最後の1週間はバスと鉄道が並走する形になる見込みですが、鉄道の最終運行日の扱いについては、2026年8月27日時点で発表を確認できていません。

廃止が近づくと、この種の路線は乗りに来る人が増えて混みます。1両か2両で走る路線なので、直前に行こうとすると座れないことがあります。乗るつもりなら早い時期のほうが落ち着いて乗れます。

あわせて、沿線は住んでいる人の生活路線でもあります。通学の時間帯と重ならない時間を選ぶなど、ふだん使っている人の邪魔にならない形で行くのが筋です。

写真の出典: 上総亀山駅(2025年9月13日撮影)/ 撮影 くろふね / ライセンス CC BY 4.0アイキャッチの原典駅舎写真の原典(Wikimedia Commons)

沿線に何があるか

廃止区間の周辺で行ける場所をまとめます。

房総のもう一つのローカル線

同じ房総の小湊鐵道は、2026年8月13〜14日の豪雨で里見〜上総中野が運休し、いまも代行バスが走っています。こちらは10月に全線復旧する見通しです。

小湊鐵道、9/10から運転区間が里見→月崎に拡大|いすみ鉄道は上総中野で接続なし(脱線事故で全線運休中)

2026年8月27日時点で確認できていないこと

項目状況
鉄道の最終運行日の扱い発表を確認できず(廃止は4月1日、バス開始は3月25日)
代替バスの停留所と時刻ルートの両端(亀山やすらぎ館・久留里駅)以外は確認できず
65歳以上の運賃確認できず(65歳未満の大人が200円と公表)
廃止後の線路・駅舎の扱い発表を確認できず
19年目以降のバス運行費用決まっていない(JR東日本の拠出は18年分)
さよなら運転などの企画発表を確認できず

最新の情報は君津市の公式ページ(代替交通に関する住民説明会)JR東日本で確認してください。

写真の出典: 上総亀山駅(2025年9月13日撮影)/ 撮影 くろふね / ライセンス CC BY 4.0アイキャッチの原典駅舎写真の原典(Wikimedia Commons)

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