南房総市の丸山地区と和田地区で、2026年10月4日(日)から自家用車を使った「公共ライドシェア」の実証運行が始まる。路線バスでは利用しづらい地域を補う狙いで、運行期間は2027年3月30日(火)まで。運行日は日曜・月曜・火曜の週3日、時間は午前8時から午後4時まで(午後1時〜2時は運転者の休憩でお休み)。
実施主体は南房総・館山地域公共交通活性化協議会、運行管理者は鏡浦自動車株式会社。南房総市の公式サイトに、2026年9月3日付で案内が掲載されている(2026年9月9日時点で確認、運賃・運行日等の内容は今後変更される可能性がある)。
予約はどこにかければいい?運賃はいくら?
利用するには、予約専用電話番号090-7914-0385に電話をかけ、(1)名前、(2)利用人数、(3)乗車場所、(4)降車場所、(5)希望時間を伝える。一般のドライバーとマッチングできた場合に利用できる仕組みで、タクシーのように必ず配車されるわけではない。
運賃は次のとおり。
- 丸山地区・和田地区の地区内どうし:1回1,000円
- 地区内から目的地降車場所まで:1回1,500円〜5,000円(降車場所による)
割引もある。障害者手帳を提示すると半額。小学生・中学生・高校生も半額(ただし大人と同乗する場合は対象外)。75歳以上の高齢者が目的地降車場所を利用する場合は500円または1,000円の割引がある。割引を使うときは、運転経歴証明書やマイナンバーカードなど年齢が分かるものの提示が必要で、複数の割引の併用はできない。迎車料金はかからない。
どこからどこまで乗れる?行き先は病院や駅など5カ所
運行エリアは南房総市の丸山地区・和田地区の地区内と、目的地となる降車場所5カ所に限られる。
- 亀田総合病院(降車専用)
- 安房鴨川駅 東口(降車専用)
- 館山駅 東口(降車専用)
- イオンタウン館山(降車専用)
- 朝夷行政センター(乗車・降車どちらも可)
朝夷行政センター以外の4カ所は降車専用で、そこから丸山・和田方面への乗車はできない。通院や買い物で街へ出る片道の足として使う想定になる。

同じ地区で動いている「チョイソコわだまるやま」との違いは?
丸山・和田地区にはすでに、予約制の乗合送迎サービス「チョイソコわだまるやま」がある。運行エリアは丸山地区・和田地区・JR千歳駅・安房地域医療センターで、運行日は火・水・木・金・土(1月1日・祝日も運行)、時間は午前9時〜午後0時30分と午後2時〜午後4時30分の2部制。運賃はエリア内1回300円、安房地域医療センターまでは700円で、利用には事前の会員登録が必要になる(予約は電話0470-29-5713または専用サイト)。
これに対して今回始まる公共ライドシェアは、運行日が日・月・火、時間は午前8時〜午後4時、会員登録は不要でその都度電話予約する仕組みになっている。曜日を並べると、火曜日は両方が動き、日曜・月曜は公共ライドシェアだけ、水〜土曜はチョイソコわだまるやまだけという分担になる。2つを合わせることで、丸山・和田地区では週のほぼ全日に何らかの予約制の移動手段がある形になる。
なぜ始まるのか。路線バスとの関係
南房総市の案内には「南房総・館山地域の公共交通では、駅等の乗降場所までの距離、路線バスの運行では利用しづらい地域(交通空白地域)では、既存の公共交通を補完する必要がある」と書かれている。バス路線そのものを廃止・減便するという告知ではなく、路線バスが届きにくい範囲を自家用有償旅客運送(道路運送法第78条2号)で補う形だ。
南房総・館山地域では2025年3月からも同様のライドシェア実証運行が行われており、今回はそれに続く取り組みになる。今回は丸山地区・和田地区に運行範囲を限定し、日中帯(午前8時〜午後4時)に絞って実施する。
ドライバーも募集中
運行にあたり、南房総市・館山市に在住または在勤する21歳以上75歳以下(2026年7月末時点)で、普通自動車第一種免許または第二種免許を持ち、免許取得後3年以上・過去2年以内に免許停止処分がない人を対象にドライバーを募集している。使用する車両は原則ドライバー本人の自家用車。第一種免許の場合は大臣認定講習会(交通空白地有償運送運転者講習)の受講が必要になる。応募方法の詳細は南房総市公式サイトの案内ページで確認できる。
問い合わせ・応募先は南房総市総務部企画政策課(電話0470-33-1001)。

南房総・鴨川エリアでは、2026年9月に内房線が江見〜太海間の土砂崩れで運休し、代わりの移動手段への関心が高まった(館山・鴨川へ電車以外でどう行くか)。10月時点の内房線の運行状況は、JR東日本の公式サイトで確認してほしい。日東交通の高速バスでも、羽田空港第1ターミナルの窓口が年末で終了する変更が出ている(窓口廃止のお知らせ)。
取材時点:2026年9月9日。南房総市公式サイトの掲載内容(公開日2026年9月3日)にもとづく。運行開始後に変更が出る可能性があるため、最新情報は南房総市公式サイトで確認してください。
降車地の安房地域医療センターには、同じ建物に薬局があります
降車専用の停留所のひとつ、安房地域医療センター(館山市山本1155)について、
Googleマップには同じ建物の1階に「サエラ薬局 館野店」が登録されています(2026年9月19日確認)。
薬局の営業は8:30〜18:00、医療センターの受付開始は8:30です。
診察のあと処方箋を持って別の薬局へ移動しなくてよい、ということです。
ライドシェアは予約制なので、帰りの便を取る時刻を決めるときは、診察だけでなく薬を受け取る時間も見込んでください。
医療センターのクチコミは98件で、話題の分類として登録されているのは看護師19件・診察18件・救急11件・皮膚科10件(同)。
待ち時間が読みにくい診療科もあります。
帰りの便を早い時刻で押さえると、間に合わない日が出てきます。
運賃は安房地域医療センターまで700円です。
通院のたびに使うなら、往復1,400円が毎回かかる計算になります。
他の交通手段と比べるときは、この金額を基準にしてください。













