館山市大神宮にある「安房神社」は、安房国一之宮として長い歴史を持つ神社です。日本の産業創始の神を祀り、ものづくりや金運のご利益で知られています。
この記事では、参拝料金・営業時間・駐車場・アクセスと、房総半島開拓の由緒をまとめました。所在地は千葉県館山市大神宮589です。
参拝料金・営業時間
参拝は無料です。神符守札授与・御朱印などの授与所は8:30〜17:00、ご祈祷・お水取り・お砂取りは9:00〜16:00です。定休日はなく、通年で参拝できます(ちば観光ナビ、2026年8月25日時点)。

房総開拓の由緒
安房神社の起源は、神武天皇の命を受けた天富命(あめのとみのみこと)が、肥沃な土地を求めて阿波国(現在の徳島県)から一族の忌部氏を率い、黒潮に乗って房総半島南端の布良浜に上陸したことに遡ると伝えられています。天富命は上陸地の男神山・女神山に、自身の祖先にあたる天太玉命(あめのふとだまのみこと)と天比理刀咩命(あめのひりとめのみこと)を祀り、これが安房神社の始まりとされています。
「安房」という地名は、この一行が上陸前にいた「阿波国」に由来するという説が伝わっています。房総半島の「房」の字も、この阿波の忌部氏の移住伝承と結びつけて語られることがあります。
その後、養老元年(717年)に現在の吾谷山のふもとへ遷座し、天富命と天忍日命を祀る「下の宮」もあわせて造営されました。もともと男神山・女神山にあった信仰の場が、現在地への遷座を経て今の姿になったという経緯があります。

上の宮と下の宮
境内は「上の宮(本殿)」と「下の宮」の2つの社殿で構成されています。上の宮には主祭神の天太玉命・天比理刀咩命が、下の宮には天富命・天忍日命が祀られています。参拝の際は、まず上の宮、続いて下の宮という順番で回るのが一般的です。
ご利益
天太玉命は日本の産業創始の神とされ、ものづくり・企業隆昌のご利益で知られています。あわせて祀られる神々は紡績業・建築業・金属加工業など、幅広い産業分野に関わりがあるとされています。「三大金運神社」のひとつに数えられることもあり、金運アップを願う参拝者も多く訪れます。
お守りの中でも、初穂料1,000円の金運守が特に人気です。ほかにも追風守や縁結び守など複数の種類が授与所で頒布されています。価格や種類は変更される場合があるため、最新情報は授与所で確認してください。
境内の見どころ
参道の両脇には桜の木が植えられており、4月には花見を兼ねた参拝も楽しめます。境内には摂社・末社として、大物主神を祀る琴平社、市杵島姫命を祀る厳島社があります。御神木やイチョウの木といった自然の見どころもあり、御仮屋内には伊勢神宮遥拝所も設けられています。
安房神社の境内は緑に囲まれており、都心から日帰りで訪れる参拝者にとって、静かな時間を過ごせる場所になっています。房総半島開拓の伝承を伝える神社だけに、境内を歩くだけでも古代からの歴史を感じられる空気があります。観光客だけでなく、地元の人が日常的に参拝に訪れる神社としても親しまれています。
忌部氏と房総の地名由来
忌部氏は古代日本において、麻や穀物の栽培、祭具づくりなどを担っていた氏族と伝えられています。阿波国から房総半島に渡った忌部氏の一部は、この地でも麻や穀物の栽培を広めたとされ、それが房総の産業の基礎になったという伝承があります。
「安房」という国名の由来を、阿波国からの移住伝承に結びつける説は古くから語られてきました。地名の由来そのものを断定するのは難しい面もありますが、安房神社の由緒として広く伝えられている物語です。神武天皇即位の年とされる皇紀元年(西暦紀元前660年)にまでさかのぼる伝承のため、史実としての年代確定は難しいものの、房総半島でも屈指の古社として扱われています。
アクセス
車の場合、富津館山道路「富浦」インターチェンジを降りてすぐの信号を左折し、国道127号を南下します。所要時間は富浦インターチェンジから約28分が目安です。電車の場合、JR内房線「館山」駅からJRバスで約20分、「安房神社前」下車後、徒歩約5分です。東京駅からの高速バスを利用すると、館山駅前まで約2時間15分です。
駐車場
駐車場は約100台分あり、参拝者は無料で利用できます。ただし大型バスは駐車できないため、団体で訪れる場合は事前に確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
御朱印はいただけますか?
授与所の営業時間(8:30〜17:00)内であれば御朱印をいただけます。初穂料などの詳細は現地で確認してください。
雨の日でも参拝できますか?
屋外の境内を歩くことになりますが、参拝自体は雨天でも可能です。ご祈祷など屋内での行事は通常通り受けられると考えられますが、荒天時の詳しい対応は2026年8月25日時点で確認できていません。
安房神社と洲崎神社の違いは何ですか?
安房国には安房神社(一之宮)のほかに洲崎神社(二之宮)もあり、どちらも古くから信仰を集めてきた神社です。両社の関係性や役割の違いについては、2026年8月25日時点で詳しい記載を確認できていません。両社をあわせて巡る参拝者も少なくありません。安房神社から洲崎神社までは直線距離で約9kmです。
初穂料以外に必要な費用はありますか?
参拝そのものは無料です。ご祈祷やお守りを希望する場合のみ、別途初穂料が必要になります。
七五三や結婚式などの祈祷は受けられますか?
ご祈祷の受付時間は9:00〜16:00です。七五三や結婚式などの詳しい対応可否・予約方法については2026年8月25日時点で確認できていないため、事前に神社へ問い合わせることをおすすめします。
訪れるタイミングの目安
参道の桜は4月上旬から中旬にかけてが見頃の目安です。年間を通して参拝できますが、初詣や七五三のシーズンは特に参拝者が増えると考えられます。落ち着いて参拝したい場合は、平日の午前中を狙うとよいでしょう。房総半島の開拓伝承にゆかりのある神社だけに、歴史に興味がある人が訪れるのにも向いた場所です。
まとめ
安房神社は、安房国一之宮として房総半島開拓の由緒を伝える神社です。参拝無料、駐車場は約100台分が無料で利用できます。
神武天皇の時代にまで遡るとされる創建伝承から、養老元年(717年)の現在地への遷座まで、長い歴史を持つ古社です。ものづくり・金運のご利益を求めて、今も多くの参拝者が訪れています。
館山市内には館山城・城山公園など歴史ある観光スポットも点在しています。あわせて巡るプランもおすすめです。断崖の観音堂で知られる大福寺(崖観音)も館山市内にあり、寺社めぐりのプランに加えやすい立地です。
南房総版では、館山・勝浦を中心に南房総市・鴨川市・鋸南町のイベントや店舗情報を今後も取り上げていきます。あわせて館山エリアの記事一覧もチェックしてみてください。



